2022年以前のトピックス

2010.04.16

2010.04.16

Jリーグ開幕戦のPKに関して 2/2(訂正版)

※ 一箇所、訂正を加えています。ご容赦ください。 前回に続いて、PKに関してもう少しテクニカルな話をしましょう。 3月6日の広島対清水戦のケースでは、『得点を認めず実際にキックした競技者(佐藤選手)に「反スポーツ的行為(以下 反スポ)」の理由で警告を与え、競技者がペナルティーエリアに侵入したところから間接FKで再開する』、というのが正しい判定でした。 ではボールをペナルティーマークにセットした競技者が明らかに”トリックPK”の首謀者である、と主審が判断した場合、主審はどのような処置を取るべきでしょうか? 正解は、『キックした競技者だけでなく、”トリックPK”の首謀者である競技者にも「反スポ」で警告を与える』、というものです。 今回のようなPKの事例は競技規則2006/07・競技規則に関する質問と回答第14条ペナルティーキック(118頁)で、次のように解説されています。 「サッカー競技規則2006 質問と回答」 第14条 (抄) 4.ペナルティーキックが行われるとき、主審が必要な合図を送った後、キッ クを行う特定した競技者の味方競技者が前進し、代わりにキックを行った。 主審のとるべき処置は何か?  主審はプレーを停止し、違反が起きた、すなわち9.15m以内に侵入したところ から守備側チームの間接フリーキックによって試合を再開する。その競技者 を反スポーツ的行為により警告する。 「質問と回答」の項目はこの年を最後に競技規則から削除され、現在は「競技規則の解釈と審判員のためのガイドライン」へと改編されています。ただし、現在の「ガイドライン」では触れられていない内容もあるため、2006年版の競技規則は保管して状況によっては適宜「質問と回答」の内容を参照されることをお勧めします。 現行の競技規則は、前年度からの変更部分に関してのみ指摘がありますが、時系列で競技規則の変更をまとめたものは公式にはありません。競技者の用具、オフサイドやペナルティーキックなど、規則の変更だけではなく解釈が整理されたものに関してはその都度、最新の内容を理解する必要があります。 では確認のために、次の3つの質問にお答えください。 攻撃側の競技者が、フィールド内でペナルティーエリアの外側にいたが、味方のキックが行われる時ボールよりも前(相手ゴール側)に進み出た。PK自体は正しく行われ、ボールはゴールを外れた。判定と再開方法は? 今回、広島の槙野選手はボールをセットした後、助走を取りGKに背を向けて精神統一の素振りを見せたが、仮に助走を取らずGKに背を向け、そのままヒールキックでボールを蹴りボールがゴールに入った場合、判定と再開方法は? 攻撃側の特定された競技者がPKでボールを真横に蹴った。キックが行われた後、後方から走りこんできた味方競技者にシュートさせ、ボールはゴールに入った。判定と再開方法は? 答え 【1】 ボールよりも前に攻撃側競技者が立ち入ったその場所から守備側の間接FKで試合を再開する。懲戒罰は必要ない。 (ボールがゴールに入った場合、キックは再び行われる) ←訂正個所(4/16) 【2】 得点を認め、守備側のキックオフで試合を再開する。 【3】 得点を認めず、ペナルティーマーク上から守備側の間接FKで試合を再開する。 ※ PKもFKもボールが移動した時点でインプレーとなりますが、FKの場合と比較すると、PKの場合には 主審の合図の後、1)特定された競技者が 2)前方にボールを蹴る という2つの条件が設定されています。 ですから、ボールは動いたが、この2つの条件の少なくともどちらかに触れる場合、キックは正しい方法で進められなかった、と主審は判断し、PKのやり直しではなく守備側に間接FKを与えます。

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